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介護職員に人事異動があるのはなぜ?その理由を知ろう

人事異動が必要な理由

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介護の現場に人事異動は必要なのか?

介護の仕事は相手との信頼関係がなければ成り立ちません。信頼関係は一朝一夕に築けるものではなく、それなりに時間がかかります。施設に入居している高齢者の中には認知症の症状が出ている人も少なくありません。認知症の人は環境が変わることに大きなストレスを感じます。場所はもちろん、担当職員の変更なども大きく影響するため、人事異動の後に状態が不安定になることがよくあります。
マイナス要素が強いのにもかかわらず、それでも人事異動を行うのはなぜでしょうか。考えられる理由は「欠員の補充」と「人材の育成」です。
介護業界は人手不足だといわれています。どこの施設でもギリギリの人数で仕事をしているため新しい人材を募集していますが、それでも追いつかない場合は異動で欠員を補わざるを得ません。また、介護人材を育成するために多くの現場で学ばせたい、との理由から人事異動を行っている施設もあります。将来のことを考えると、たくさんの経験を積むのは大切なことですが、介護の仕事は対人援助です。信頼関係を作ることが何よりも重要なため、異動で一から人間関係を築き直すことは高齢者にとっても、職員にとっても大きなストレスになります。

人間関係をリセットするチャンス

確かに、介護の仕事は相手と信頼関係が築けなければスムーズに進めることができませんが、長く働いているとどうしても慣れが出てきます。なれ合いになると仕事がいい加減になったり、人間関係が固定されて働きにくくなったり、といったマイナス面も目立ってくるため、「人事異動でその関係を一掃する」と運営側が考えるのも自然なことでしょう。
職場の人間関係は非常にデリケートな問題です。頼りになる人がいるとどうしてもその人を頼ってしまうため仕事の比重に偏りが出たり、他の職員の成長を妨げることになったりします。また、ミスが多い職員は周囲から「ミスが多い」というレッテルを貼られてしまうため、注意深くミスがないように仕事をしたくても委縮してますますミスを重ねてしまい、人間関係をより悪化させてしまうこともあります。そういった場合は人事異動で人間関係をリセットした方が、本人にとっても、周囲にとってもプラスになります。

新しい技術と知識を身につけるチャンス

誰でも新しい環境に飛び込むのは勇気がいるため、慣れ親しんだ職場から異動を告げられたらショックを受けるのも当然のことです。しかし、新たな知識や技術を身につく、などのプラスもあります。学ぶことが多いため大変かもしれませんが、その分、自分に幅が広がり、仕事の対応力も高まります。

人事異動について悩んでいる人へ

人事異動は精神的にも身体的にも負担が大きいため、どうしても受け入れられない人もいるかもしれません。その場合は思い切って職場を変えることを検討してみましょう。転職のプロである転職エージェントを利用すれば、人事異動のない職場を効率良く見つけられます。